こうぼむてんか そしゅう ちあーず
薩摩川内市下甑島 吉永酒造
甕壷に住みついている「酵母」の力を借りてつくった新焼酎。力強く香ばしい芋の香りに、新焼酎らしさのなかに鮮やかで印象的な甘み旨味を感じる味わい
●明治41年(1908年)創業の吉永酒造は、東シナ海に浮かぶ甑島(下甑島)にあります。
創業時から使用している甕壺を用いて、丁寧な焼酎づくりをされています。
●「甑州 Cheers」は、「酵母」を加えないで造った芋焼酎です。
芋焼酎づくりは基本的に 麹造り⇒一次仕込み(水+麹+「酵母」)⇒二次仕込み(蒸した芋を加える)⇒蒸留 という工程で造られます。
「甑州 Cheers」は、一次仕込み(甕壷)の段階で「酵母」を加えないで 水と麹(手づくり白麹)だけで醸しました。
※焼酎造りでは麹と酵母が重要な役割をはたしています。
麹は芋のデンプンを糖分に分解し、酵母はそれをアルコールに
変換します。この二つの微生物が連携することで、焼酎独特の
風味とアルコールが生まれます。
※蔵に尋ねました。
「酵母」を加えないで焼酎が造れるのだろうか?
[答え]
・蔵では一次、二次仕込とも創業以来使用している甕壷を使用
している。
「培養した酵母」を加えないで、この甕壷に住みついている
「天然の酵母菌」に発酵をまかせた。
・発酵力が弱いので、一次仕込みで11日、二次仕込みで21日の
時間をかけて醸した。
(通常、最短で一次仕込みは6日、二次仕込みで10日以上の
時間がかかるといわれています)
・また、発酵力が弱いので、「甑州 Cheers」は原酒だが アル
コール度数は29度にしかあがらなかった。
蔵人の五感を頼りにつくられた貴重な芋焼酎です。
どこか懐かしい やさしい香りに、昔ながらの芋焼酎の味わいをやわらかく主張する仕上がりです。
◎蔵では、味の移り変わりを感じてもらいたいということで、
今回の12月出荷を手始めに
3月、6月、9月 の出荷を予定されているそうです
是非「味わいの変化」をお愉しみください。
この12月出荷のcheersは「新焼酎」になります。
どのような香り、味わい?になるか興味津々試飲しました。
○グラスに注ぐと、先ず芋臭を感じました。
力強く香ばしくシッカリした芋の香りです。
○口に含むと、濃い甘みが口中に広がります。
最初は新焼酎らしい甘みですが、やがて鮮やかな印象的な甘み旨味に変わります。
新焼酎らしさはありますがアルコール度数の高さは感じません。
クセはなく素直に喉を通ります。
印象的な甘みが尾を引きます。
○お湯割り、水割り、ロック、ストレートそれに炭酸割り何でも楽しめます。
度 数:29度
原材料:さつま芋 米麹




