●明治３８年（1905年）創業の吉永酒造は、指宿市の住宅地のなかにある小じんまりした手づくりの蔵です。
昨年（2010年）暮　四代目蔵主の吉永俊公氏が亡くなられましたが息子さんの章一氏が五代目を継ぎご家族で頑張っておられます。

蔵の焼酎は、二代目・吉永利八翁の名を冠した「利八（りはち）」という銘柄だけです（ＰＢ商品を除く）。
酒名を「利八」としたのは、36歳の若さで半身不随になりながら家業を守り抜いた利八翁の姿勢を忘れないという思いがあるようです。

●蔵では、醸造所内にある井戸水を仕込み水・割り水に使っています。
井戸水には、ごく微量ですが塩分が含まれています。「利八」はコクのある深い味わいの本格派ですが、仕込み水も影響しているのかもしれません。

●今年の「ろ過仕立て」は、外気温が10度以下になってから　寒くなって浮いて固まった 油分を手で掬い取って濾過器で軽く「ろ過」してつくったそうです。
今年は寒くなるのが遅かったのでタイミングがあわず出荷が遅れたとうかがいました。

「新酒ろ過仕立て 利八ジョイホワイト」は、掘りたてのジョイホワイト芋を黒麹で醸した 新焼酎です。

●通常の「利八ジョイホワイト」は、熟成させた貯蔵酒に新酒を継ぎ足し継ぎ足ししながら安定した風味を保っています。
フルーティな柑橘系の香りに　コクとキレのある後味のスッキリした仕上がりです。

　　○グラスに注ぐと、芋臭いなかにフルーティな柑橘系の香りを感じます。
　　○口に含むと、フレッシュで濃厚な甘み・旨みのある味わいが口中に広がります。
　　　荒々しさを感じますが飲みやすいです。
　　○ロック、水割りがオススメです。

通常の「利八ジョイホワイト」と飲み比べたら面白いと思います。